予防接種
各種予防接種を取り扱っております
母親からもらっている免疫は成長と共に減っていきます。生後12か月を過ぎると病気にかかりやすい状況となります。
予防接種は免疫がなくなり、病気にかかりやすく症状もひどくなるのを防ぐために実施します。一般的にはワクチンを投与する形が多いです。
現在は多くの予防接種があり、「どれを接種したらよいのか」とお悩みの方も多くいらっしゃると思います。予防接種のスケジュール管理は、お母様やご家族の方だけでは難しいと思いますので、スケジュールについてお悩みの方は遠慮なくご相談ください。体調だけでなくご家族の方のご都合も踏まえた管理をご説明いたします。
予防接種の3つの目的とは?
予防接種には3つの目的「かからない、重くならない、はやらせない」があります。
かからないとは、細菌やウイルスによる様々な感染症から身を守ることで、そのための最も有効な手段が予防接種です。なお予防接種とはワクチン(感染症の原因でもある各種の細菌やウイルスの病原性を弱める、あるいは無毒化するなどして作成した薬剤)接種のことで、これを注射または経口によって体内へ注入すると、細菌やウイルスと戦うための免疫が作られます。なかでもウイルスは特別な治療がないことが多いので予防接種をすることはとても重要です。
なお、予防接種を受けたからといって100%その病気を防げるとは限りません。なぜなら予防接種の抗体が弱くなっていくことがあり、また細菌やウイルスには様々な種類があり、変化することもあるからです。ただ、予防接種を受けることで、命に危険を及ぼす合併症の頻度を下げ、重症化を防ぐといった役割は期待できます。つまり感染症にかかっても「重くならない・重症化しない」といったことが大切なのです。
また最後の「はやらせない」についてですが、これは多くのお子様が予防接種を受けることで流行が減るために、さらに多くのお子様が感染症から守られるようになります。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、これを実践することでまだ予防接種を受けられない年齢のお子様や、病気などのために予防接種を受けられないお子様も、守ることができます。
ご持参頂くもの
- 1. 母子健康手帳
- 2. 予診表
- 3. 健康保険証
- 4. 診察券
- 5. 福祉医療費受給者券(乳児医療券)
※お付添いは保護者の方が原則となります。
予防接種にはどんな種類がある?
定期接種と任意接種
予防接種には、原則無料で受けられる「定期接種」と全部あるいは一部の料金を負担する「任意接種(ロタウイルス、おたふくかぜ、インフルエンザ)」があります。
定期接種とは、国が「一定の年齢になったら受けるように努めなければいけない」と定められているワクチンです。定期接種に指定されているワクチンの病気はいずれも感染力が強く、集団での感染リスクがある病気の予防を目的としたもので、一番重症化しやすい時期に接種することが推奨されています。また任意接種は、定期接種ほど国が積極的に勧めてはいませんが、お子様の健康を守るために打ち漏らしのないようにしましょう。
生ワクチンと不活化ワクチン
予防接種には生ワクチンで接種する場合と不活化ワクチンで打つ場合があります。それぞれの特徴は以下の通りです。
・生ワクチン
生きたままのウイルスや細菌を症状が出ない程度に病原性を抑えて作られたワクチンです。同ワクチンを接種した場合、次のワクチンを接種するまで4週間開ける必要があります。
・不活化ワクチン
病原性をなくし、免疫を作るのに重要な成分だけで作られたワクチンになります。
同ワクチンを接種した場合、次のワクチンを接種するまで1週間開ける必要があります。
ワクチン接種にて予防できる感染症
結核
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結核はお母様からの免疫がなく、新生児では髄膜炎など重症化する場合があります。
ジフテリア
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扁桃炎や喉頭炎を発症します。重症化すると毒素により神経麻痺や心筋炎になる場合もあります。
破傷風
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けいれんや神経麻痺となり、重篤な事態になる場合があります。
百日咳
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生後6ヶ月未満では肺炎、脳炎、無呼吸になる可能性があります。保護者感染の場合もあります。
ポリオ
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無菌性髄膜炎、また1,000人に2~3人が弛緩性まひとなる場合があります。
日本脳炎
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蚊を媒介して感染します。感染した人の100から1000人に1人の割合で脳炎を発症します。感染後、重度の脳障害が残る可能性があります。
はしか(麻疹)
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麻疹ウイルスによる急性熱性発疹性のウイルス感染症です。感染力が極めて強いのが特徴です。
三日はしか(風疹)
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母親が妊娠初期に感染すると胎児の目や耳、心臓などに奇形を起こします。お父様の接種も必要です。
肺炎球菌
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細菌性髄膜炎や肺炎などを伴って重症化しやすい感染症です。
おたふくかぜ
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一般的に予後は良いですが、難聴や髄膜炎を併発することがあります。
また、思春期以降に罹ると睾丸炎を合併し、不妊症の原因となる場合があります。 水ぼうそう(水痘)
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時期を問わず流行ります。夏場に発症した場合はとびひや痒みのため、掻き過ぎて跡になってしまうことがあります。
ヒトパピローマウイルス
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子宮頚部の細胞で感染し、感染が長期化するとがんを発症します。子宮頸がん予防ワクチンの効果は20年は継続すると言われています。
ロタ
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冬に流行る胃腸炎を起こす病気です。接種対象年齢に制限があります。
B型肝炎
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一過性感染で治る場合と持続感染して慢性肝臓病(慢性肝炎、肝硬変、肝臓がん)へ進行する場合があります。新生児や乳幼児での感染は持続感染になりやすいため、定期接種の1歳までに接種することが大事です。
インフルエンザ
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インフルエンザウイルスに感染することで発症します。感染すると38℃以上の高熱や筋肉痛などの全身症状が現れます。その症状が3~7日間続いた後快方に向かいます。気管支炎や肺炎を合併しやすく、脳炎や心不全になる可能性があります。普通の風邪よりも急激に発症し、症状が重いのが特徴です。
ワクチンの同時接種について
同時接種とは、同時にいくつかのワクチンを接種することです。
当院で安全で効果的な接種方法をアドバイスいたしますので、一度ご相談ください。
予防接種時の注意事項
予防接種はお子様の体調が良い時に受けましょう。スケジュールは大事ですが、体調不良時には接種できませんのでご注意ください。お子様の体質や体調など健康状態にはご配慮願います。
安全な予防接種を行うため、下記ご一読頂き、接種を受けるのか判断をお願いします。
- 37.5度以上の発熱をしている場合
- 重い急性疾患にかかっている場合
- 受ける予防接種の接種液に含まれる成分で、過去にアレルギー反応を起こしたことがあることがある場合
※その他、医師が不適当な状態と判断した場合も予防接種を受けることができません。
※詳細はご相談下さい。
医院概要
板橋区の小児科なら
ときわ台 はしもと小児科アレルギー科
院長:橋本 光司(日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会認定専門医・指導医)
〒174-0071
東京都板橋区常盤台1-2-3 新光常盤台ビル3階
※最寄駅:東武東上線 ときわ台駅北口徒歩1分
※当院は専用の駐輪場・駐車場がありません。
恐れ入りますが、近隣の施設をご利用ください。
※ 受付時間は診療終了時間の30分前までです。
(水曜日の受付は17:30まで)
当院は原則的に20歳までの患者様を対象としております。ただし、慢性疾患で成人まで持ち越した患者様や風邪やインフルエンザ予防接種などでお子様といらした保護者様の診察は行います。また、花粉症でお悩みの大人の方の診察も行います。
午後の専門外来は予約を承っておりますが、一般外来も対応しておりますのでお気軽にご相談ください。
診療科目:小児科、アレルギー科